フードバンクあしかが様にインタビューさせていただきました

特定非営利活動法人フードバンクあしかが様は、弊会が加盟フードバンク団体と連携して行っている「フードバンクこども応援全国プロジェクト」の参加団体です。今回は、弊会インターン生の櫻井と事務局の吉野がフードバンクあしかが理事長の髙沢様、副理事長の吉田様にオンライン上でお話を伺いました。

Q. 設立の経緯についてお伺いできますか（櫻井）

髙沢さん：

2020年にコロナが流行し始めた頃、私たちは足利市の子ども食堂のボランティアとして関わっていました。その子ども食堂に「食べものが米一合しかない。子ども食堂から食べ物をお譲りいただけないか。」と、ひとり親のご家庭から電話があり、これをきっかけにフードバンクを任意団体として立ち上げました。

その後、私たちの活動を社会的な信頼で担保する観点から、2023年10月にNPO法人格を取得しました。

Q. 活動にあたって大切にしていることや理念について教えてください（櫻井）

吉田さん：

人はとても弱く、ちょっとしたことでつまずき、失敗もします。そういう時に助けてくれる人がいるということが、また新たに踏み出す力やその人を守る力になると思います。同時に、そういう力にフードバンクがなれたらと思っています。もう一度やり直すチャンスを作るためのお手伝いができれば、その人は元の生活に戻れたり、もしかしたら今度は誰かを助けてくれるかもしれない。一人を守るだけでなく、社会全体にそういう気持ちが溢れていけば、より平和な世の中になるのでは、という気持ちで活動しています。

Q. 普段の活動内容について教えてください（櫻井）

髙沢さん：

私たちはまだ専従スタッフがおらず、都度連絡があった際に事務所や倉庫を開けるという形で活動しています。また、食品の寄付を集めていただく場所（フードドライブボックス）が市内にいくつかあり、ショッピングセンター内や企業の事務所の中、さらにはコンビニにもフードドライブボックスが設置されています。この回収を、ガソリンスタンド運営会社様ご協力のもと、市内のフードドライブボックスを周っていただき、倉庫へと持ってきていただいています。

Q. 今回のプロジェクトでの具体的な活動と、印象的だったエピソードがあれば教えてください（櫻井）

髙沢さん：

夏休みや冬休み期間は学校給食がないため、こどもの栄養状態が悪くなるご家庭がいらっしゃいます。そのご家庭に足利市の相談員の方が食品を届けているのですが、その際に提供する食品に、本プロジェクトにご協力いただいている企業様からの寄贈品を活用させていただいております。

また、冬休み中のクリスマスの時期には、私たちはトナカイやサンタの恰好をしながら食品を届けたりしています。荷物の一番上にお菓子を置いて渡すと、、こどもたちはとても喜んでくれます。こどもたちが自分よりも大きい荷物を持ち帰ろうとする姿を見ていると、私たちも時間がない中でもがんばって袋詰めして渡してあげたいという気持ちが湧いてきます。

吉田さん：

過去には、以前私たちが支援していた方がフードバンクへ寄付をしに訪れてくれたことがありました。正社員として就職し足利市を離れるので、最後にフードバンクにお礼に来ましたって言って、食品やお菓子を持ってきてくださったことがありまして、あれはもう涙が出ましたね。

一回の支援だけではなく、そういう善意の輪が広がり、支援の心が広がっていくのは素晴らしいと思いました。