フードドライブキャンペーンを実施しました。
全国フードバンク推進協議会の呼びかけにより、2015年12月~2016年1月末まで、全国各地でフードドライブキャンペーンが行われました。フードバンク各団体が各地に設置した食品回収ボックスには様々な食品が届けられ、活動を通じて「食品ロス」、そして深刻化する「貧困問題」を改めて身近にある問題として人々に伝える形となりました。
食品を提供したのは各家庭、そして各企業の方々です。このフードドライブキャンペーンを実施したフードバンク団体の一つ、フードバンク北九州ライフアゲインでも期間中、様々な食品の寄付を受け、福祉施設や母子家庭等の生活に困窮する世帯への食料支援に活用されました。 フードバンク北九州ライフアゲインの代表 原田昌樹さんはキャンペーンの前と後での市民や行政の意識向上に確かな手ごたえを感じています。 「これまでフードドライブキャンペーンはごく短い期間で行っていましたが、今回は3週間余りという、初めての長期に渡るキャンペーン。期間中、少しずつ市民や行政の中に食品ロスに関する問題の認知が高まり、これまで一時的にしか設置できなかった食品回収ボックスの常設も実現できました。このキャンペーンを通して、フードドライブ活動そのものが次のステップに移行したと感じています。」 (原田代表) 2015年12月に北九州市立大学との連携による「食品ロス削減プロジェクト」が表彰された直後ということもあり、行政と連携をとる上で、このキャンペーンが一つの契機にもなったということです。 フードバンク団体が活動を継続していく上で行政との連携、関係強化は欠かせませんが、重要なのは問題に対するアプローチの仕方です。 「フードバンク北九州ライフアゲインはもともと生活困窮者を支援することが活動の主な目的でした。ただ、貧困問題に焦点を当てても行政からの支援を受けることが難しく、困窮者への支援活動はなかなか前に進まない。そこで2015年から食料の『不足部分』ではなく、『余剰部分』、つまり食品ロス問題に焦点を当てて活動を始めた所、食品ロス問題を通じて生活者困窮支援にも行政の扉が開かれるようになりました。」(原田代表) 食品ロス・貧困などの課題に取り組むには、行政・企業と問題責任の境界線について論じあうのではなく、行政・企業が問題解決を通して何をメリットとして享受できるか?その点に焦点を当てて問題解決を図ることが大事だということです。 このような意識がフードバンク活動のさらなる活性化に必要と言えそうです。
このような食品回収ボックスに食品を入れることで誰でもフードドライブに参加できます