フードバンク山梨様にインタビューさせていただきました

認定NPO法人フードバンク山梨様は、現在、弊会が加盟フードバンク団体と連携して行っている「フードバンクこども応援全国プロジェクト」の参加団体です。今回は弊会インターン生の中西と事務局の小林がフードバンク山梨様の食のセーフティネット事業リーダーの秋山綾乃様にお話を伺いました。

フードバンク山梨様の普段の活動の様子

インタビュー時の様子　右：中西（インターン生）、左：小林（事務局）

■インタビュー内容

今回の「フードバンクこども応援全国プロジェクト」でどのような活動をされていますか。（中西）

秋山さん：

7月18日にプロジェクトを開始し、最初の1週間で733世帯に食品を届けました。

今回は食品と一緒に手作りのレシピリーフレットを箱に入れています。アンケート調査の結果、物価高騰を受けて食費を削り、栄養不足になっている人が増えていることがわかりました。届けられる食品の種類に制限はありますが、少しでも栄養価の高いものになるようにという思いがあり、大学の食物栄養科と共同でレシピリーフレットを作成しました。

さらに、高校生に特化したボランティア活動「ナツボラ」も実施しています。普段からフードドライブに参加してくれている高校生から「集まった食品がどのように活用されているか知りたい」という声があったことがきっかけで、今年の夏に始まった企画です。「ナツボラ」に参加してもらう高校生は、夏休み中の子どもたちに向けた支援に係る食品の仕分けや箱詰めなどの発送作業を行います。活動に参加しながらフードバンクや日本の貧困の状況を知ってもらいたいと思っています。「ナツボラ」実施期間の7日間で、9校228名の高校生が参加してくれる予定です。

2回目の発送は8月15日から行い、高校生とも協力しながら900世帯に食品を届ける予定です。

先日NHKの番組でフードバンク山梨さんの活動が取り上げられているのを拝見しました。支援が必要な方にアプローチしていくためにも広報は重要だと思いますが、フードバンク山梨さんはどのような広報活動をされていますか（中西）

秋山さん：

プレスリリースを積極的に出したり、新しい活動を始めたときに報道の力をお借りして広報活動をしたりしています。

利用者の方からさまざまな声があると思いますが、印象に残っている言葉はありますか。（中西）

秋山さん：

感謝のお言葉をたくさん頂くことがあります。最近では「フードバンクのおかげで社会から見捨てられてないんだと実感できました」というようなメッセージをいただきました。そういうメッセージを見ると、食の支援だけでなく、心の支えにもなれるような活動が求められていると実感しています。

フードバンク山梨様は子どもへの学習支援にも取り組まれているとお聞きしましたが、具体的な活動内容を教えてください。（中西）

秋山さん：

「アラベスク」という学生団体が主体となり、毎週土曜日に3時間ほど学習支援や居場所づくりをしています。活動後はお土産として子どもたちに食品を渡しています。今年度新たにIT教育企業と英会話教室の協力のもと、小中学生がプログラミングと英会話を学ぶ教室「Twinkle Stars Academy」を始めました。

現在、活動する中で抱えている課題はありますか。（中西）

秋山さん：

物価高騰の影響を受けて、支援が必要な世帯は増えています。全員に食品を届けたいですが、食品量や人手が不足していてそれが叶わないのが現状です。少しでも手を差し伸べられるように、費用面や物資面でいろいろな工夫をしながら規模を拡大していきたいです。

たとえば、宅配だとかなり運送費がかかってしまうのが課題となっています。直接手渡しする支援も増やしていますが、利用者さんのなかには直接会うことにハードルが高く感じる方もいらっしゃると思います。そういった方にも支援が届けられるような基盤を整えることが課題となっています。

お忙しいところインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。（中西）

インタビューを終えての感想

今回のインタビューを担当させていただいたインターン生の中西です。

お話を聞くなかで、レシピリーフレットの作成や高校生ボランティアとの連携など、利用者のニーズに応えるため工夫して活動をされていることがわかりました。

私は全国フードバンク推進協議会のインターン生として半年間活動してまいりましたが、実際にフードバンクの方の声を聞く機会はなかったので大変貴重な経験となりました。

認定NPO法人フードバンク山梨様の取り組み

認定NPO法人フードバンク山梨様は、フードドライブやさまざまなプロジェクトを通して、子育て世帯などを中心に支援をされています。

全国フードバンク推進協議会で実施している「第５回フードバンクこども応援プロジェクト」には、7月18日より参加いただいております。